⑭彫金で仕上げ

ロストワックス法で相当きれいな製品が出来上がります。しかし最後は彫金技術が必要になります。ロストワックス法で製品を製作するにしても鋳造工程があり、その鋳造工程では例えばバリが出たり、巣穴が発生したり、線が入ったりします。ロストワックス(静圧鋳造)法案で相当のことは対策できるとしても、例えば肌面のざらざらは避けることはできません。肌面は鋳型(石膏)面の状態がそのまま出てきますので滑らかな仕上がりといっても限界があることはやむを得ないことなのです。肌面をきれいにする、鏡面仕上げにしたいともなれば彫金に頼るしかないわけです。
鋳造から出来上がった製品の仕上げは一般的に 酸洗い⇒超音波洗浄⇒ヤスリ掛け⇒研磨掛け となります。
最後の仕上げが重要となります。酸洗いは鋳造で黒くなった製品を白くします。超音波洗浄で良く使用されるのは小さなステンレスの線状のものを入れておいて超音波洗浄します。相当細かいところまできれいになります。最後に研磨剤をつけての磨きとなるわけです。
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一つ一つを確実に実施することが結局は早道になります。ヤスリかけでは350番であらく磨き、2000番で仕上げを行います。2000番で行うと相当きれいになり光沢が出てきます。そうして鏡面仕上げとなると研磨剤での仕上げが必要となります。研磨剤も同様に2000番台のもの、通称白色棒、例えばNW8000で仕上げを行うと良いです。NW8000をフェルトに擦り付け、それで製品を磨きます。磨く方法で小さな線が残る場合がありますので縦方法、横方向と変えながら行うような繊細な配慮が必要となります。仕上げ面の仕上げの前に鋳造工程としてやむを得ず巣穴が出てしまったりするときがあります。その時はまさに彫金技術の出番というわけです。大きな穴だったらその穴をドリルで穿り銀の線材を入れシルバーでロウ付けします。ロウ付けでは溶解温度によってロウ材の種類がありますので使い分けます。細かな巣孔だったら、S&F T型巣埋めへら 中(径2.0)などの巣埋め工具にて対応できます。しかしいずれも相当な技量が必要となります。いわゆる彫金技術です。やはり最後になって出てくるのが彫金技術のお出ましとなるわけです。

彫金・・・ピルケースの蝶つなぎの部分について
ピルケースを分解すると蝶番の部分は下記部品で構成されています。
彫金彫金彫金
部品を順番にロウ付けすることでできます。
私は3段階にしてロウ付けしました。
第一段階は3分ロウ・・780度
第二段階は7分ロウ・・720度
第3段階は早ロウです・620度
です。
パイプに線を差し込んでおき(一方だけ)3分ロウでロウ付けしておきます。
一方の受け(皿のような部品)を3分ロウでロウ付けしておきます。
その後その受けにパイプをつけます。
最後にそのパイプをピルケース本体につけます。
熟練が相当必要です。
小さな部品ですとバーナーは小型のプロパンガスバーナーで十分です。
位置合わせが極めて重要で、ワックスで部品の位置を定めておいて加熱しロウ付けをします。
ワックスはピンポイントでロウ付けしたいところだけに塗布します。
出来上がった製品です。
彫金彫金彫金
彫金彫金彫金
パーツはちゃんとついています。
ただ位置がずれています。
熟練を重ねたいと思っています。
尚、市販のピルケースを分解して再度ロウ付けしたのですが
780度でのロウ付けに対して他の結合部への影響はありませんでした。
彫金の可能性が高まり大変うれしいことでした。

情報
サンドペーパー 径が大きい方が良い・・・部分が変形しにくい
穴埋めには2分ロウ銀を使用するとよい(925と色調がほぼ一緒)・・・3分では925との色の違いが出る。

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